こんにちは!Manaです。
最近のニュースで、日本株が歴史的な乱高下を続けているという話題、見逃せませんよね。
特に6日の東京株式市場で日経平均株価が過去最大の上げを記録したことは、多くの人が驚いたと思います。でも、その裏にはもっと深い背景があるんです。
今回は、「超低金利・低変動・円安」の金融環境を前提にリスクを取り過ぎていた投資家たちが原因となっているんですよ。
この記事では、その背景と影響について、一般の方にも分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
6日の東京株式市場で、日経平均株価が過去最大の上げ幅を記録しました。
でもこれは前日に下げすぎた反動との見方が多いんです。
では、なぜこんな大きな乱高下が起きたのでしょうか。その背景を探ると、日本の「超低金利・低変動・円安」の金融環境を前提にリスクを取り過ぎていた投資家たちの存在が浮かび上がります。
「フリーランチ・トレード」という言葉、聞いたことありますか?
これはウォール街で、楽に稼げる取引を指す言葉です。
日銀の超低金利政策はまさにこの「フリーランチ」を投資家に提供してきました。同じく低金利国のスイスも2022年にインフレ抑制のために連続利上げに踏み切りましたが、日本はずっと超低金利を維持していました。
フリーランチ・トレード
簡単に利益を得られる取引を指すウォール街のスラングで、特に超低金利政策の下で生まれます。
この超低金利政策の中で人気となったのが「円キャリー取引」です。
円を低金利で借りて、米ドルや新興国通貨といった高金利通貨に投資するというものです。これにより、調達金利と運用金利の差で安定した金利収益を狙うことができました。
しかし、日銀が7月末に想定外の利上げに踏み切り、さらに利上げの可能性を否定しなかったことで状況が一変しました。
円キャリー取引
低金利の円を借りて、高金利通貨に投資する取引手法で、金利差から利益を狙います。
日銀の利上げと米連邦準備理事会(FRB)の利下げ前倒し観測が重なり、投機筋は損失を回避するために急いで円を買い戻しました。
その結果、円相場は一時1ドル=141円台まで上昇し、1カ月足らずで20円も円高が進みました。これにより、円安を前提にした日本株買いの短期トレードが撤退を余儀なくされ、日本株は急落しました。
個人投資家も資金を借りて投資する「信用買い」を膨らませていました。
7月26日時点で5兆円弱と18年ぶりの高水準に達していたのです。しかし、保有銘柄が大幅に値下がりすると、投資家は担保にあたる証拠金の追加拠出を求められる、いわゆる「追い証」が発生します。これがさらなる換金売りを呼び、相場の下げに拍車をかけました。
信用買い
証券会社からお金を借りて株を購入する方法で、少ない資金で大きな投資が可能です。
追い証
保有株の値下がりで担保価値が下がった際に、追加で証拠金を差し入れる必要がある状況です。
今回の乱高下は投資家心理の変化も大きな要因です。
特に、「フリーランチ」を追い求める投資家たちが群集心理により一斉に動いたことが、相場の変動を一層大きくしました。
ソシエテ・ジェネラル証券の斎藤勉氏は、レバレッジをかけて為替ヘッジも付けて日経平均先物に投資するファンドが増えていたことが、相場変動を拡大させたと指摘しています。
レバレッジ
借入金を使って自己資本を上回る投資を行う手法で、利益も損失も増幅させます。
為替ヘッジ
為替レートの変動リスクを軽減するために行われる取引です。
また、米中摩擦への警戒感が広がり、リスク回避の動きが強まったことも影響しました。
2018年の米中摩擦や2020年の新型コロナウイルス禍のように、リスクが高まると相場は急落し、その後持ち直すのには時間がかかるのが通例です。
今回も急落後に一時的な反発が見られましたが、一本調子での戻りは期待できないと見られています。
リスク回避
投資家がリスクの高い資産を避け、安全な資産に移行する行動です。
結論として、短期的には乱高下が続く可能性が高いですが、日本の基調的な経済ファンダメンタルズは依然として良好です。
第一生命経済研究所の嶌峰義清シニア・フェローは、これほど変動率が高まると落ち着くのには時間がかかると述べています。
しかし、長期的には日本経済の回復とともに、日本株も徐々に安定していくことが期待されます。
今回の日本株の乱高下は、日銀の利上げとそれに伴う円高が大きな要因となっています。
超低金利政策に依存していた投資家たちが、一斉にポジションを変えたことで、相場が急変動しました。短期的には乱高下が続く可能性がありますが、日本の基調的な経済ファンダメンタルズは依然として良好です。今後の展開を見守りながら、慎重に投資を行うことが重要です。
これからも経済の動向に注目して、一緒に学んでいきましょう。それでは、また次回お会いしましょう。